医学的なことは専門外だが、新型コロナウイルスの付いた飛沫の拡散と、マスクの効果について、工学的観点から思うこと。
感染者による拡散の防止効果
これについては「専門家」の意見を見ても、「効果あり」ということで一致している(欧米ではこれすらも否定する人も居るようだが)。私も1月頃から、この目的で外出時はずっとマスクをしている。感染しても8割は無症状ということで、自分が感染していない自信がないためである。咳をしたときだけでなく、普通に会話するだけでも飛沫は発生し、これをマスクで防止することが出来ることは、コロナ騒動以前から食品関係者がマスクをしている事実から分かる。
飛沫の吸入防止効果もある程度ある(確信)
こちらは諸説あり、WHOや「専門家」の意見を見ると、効果なしとするものが多いが、「私は」効果ありと確信している。なぜか。端的に言えば、マスクは花粉症の予防に効果があるという事実があるからである。マスクの効果が無いとする根拠は、マスクの側面にどうしても出来てしまう隙間から入ってくるためとしており、ご丁寧に数値流体解析まで行い、吸入量の9割が側面から入ることを示している例もあるが、もしそうであれば、マスクの全否定である。今回のウイルスに限らず、花粉だって効果なしとなるはずであり、事実と合わない。咳による飛沫は5μm程度でサージカルマスクでも止められるし、隙間から入り込む流れに追従できずに粒子が振り落とされる効果を考えたとしても、花粉の大きさは30μmなので、レイノルズ数は同じオーダーである。従って、空気の流れに対する追従性も同等であるから、通常のサージカルマスクでも飛沫感染はある程度の予防効果があると言える。
以上より、マスクをしていれば完璧とは言わないが、予防効果がゼロというのは間違っていると思う。ゼロでない以上、マスクは付けるべきであろう。