飛行解析プログラム

投稿者: | 2020年2月14日

開発の進捗

MATLAB/Simlinkで構築したロケット飛行解析プログラムの開発は、飛行経路の最適化が完全ではない状況だが、この1か月で以下の機能を追加した。

射点移動速度

これは、気球や航空機から発射することを想定した検討に必要な機能。気球は上空のジェット気流などによって時速100キロ前後の速度で流される。その状態から発射する場合、ランチャに初期速度を与えておかなければならない。

この風の影響が、ロケットの発射方向に対して追い風の場合は、遠地点高度が高くなり、横風の場合は軌道傾斜角が変化することが予想されたが、実際にどれくらいの影響があるのかが分かった。いずれ論文か学会で発表予定。

速度損失の算出

これは重力損失、制御損失、空力損失、大気圧による推力損失の4つの速度損失を求める機能。以前から必要だと思っていたが、ようやく実装できた。Excelで計算できる(理論ΔV+地球の自転速度)と、(最終段燃焼終了時の軌道投入速度)の差が、これらの速度損失の合計と0.5%の誤差で一致したので、十分正しいといえるだろう。

陸上発射と空中発射を比較した時に、重力損失が大幅に低減する効果が、数値として得られる。